ながおかドキドキ通信


     小説「光る砂漠」−夭折の詩人矢澤宰の生涯ー
              栃尾高校の校長室
 栃尾高校の校長室の応接椅子には入り口を背に校長と教頭が腰かけている。長椅子には遠間先生が腰掛けている。
「分かりました。今まで養護学校から病院の退院見込みということで受験を許可した例はありませんでした。お話を聞けばその生徒さんは高校進学に相当強い希望をもたれているご様子。我々としましてもその生徒さんの希望を最大限尊重して願書は受け付けます。教頭先生それでいいですよね」と校長は宰の栃尾高校への受験を許可した。教頭も校長の英断に満足げな表情を浮かべる。「ありがとうございました。矢澤本人も喜ぶと同時に病気もさらに快方へむかうでしょう」と遠間先生もうれしそうな表情で2人にお礼を述べた。
 願書を受け付けてもらい栃尾高校の職員玄関から帰路につこうとする遠間先生。職員玄関では校長と教頭が遠間先生を見送っている。「遠間先生。願書は確かに受け取りましたから矢澤君に頑張って是非、ウチの学校に合格するよう伝えて下さい。頼みましたよ」と校長は遠間先生に宰へのメッセージを託した。「分かりました。色々とご配慮ありがとうございます。帰ったら矢澤に校長先生の熱いメッセージを伝えます」と遠間先生も久々に心が燃えた仕事をこなしてか意気揚々と栃尾高校を後にした。

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