ながおかドキドキ通信


 中越6年ぷりの県王座
 第121回北信越地区高校野球新潟県大会は、20日、三條機械スタジアムで順位決定戦、決勝を行った。03年夏以来、県チャンピオンの座から遠のいている中越は決勝で新潟と対戦。序盤で5点をもぎとった中越は、新潟に追撃されたものの5-4で逃げ切り秋の大会では10年ぶり7度目の優勝を飾った。
 甲子園出場7回を誇る鈴木春祥前監督(65)の後を引き継いだ本田仁哉監督(33)にとっては何としても優勝をもぎとりたい一戦だった。今季は春の大会で準V、期待されながら夏の大会も全国準優勝した日本文理の前にまたしても甲子園出場を阻まれチームの意地と本田監督のプライドをかけた戦いだった。
 夏の大会前、新潟とは恒例の練習試合を敢行している。そして「新潟に負けた年は甲子園に出場できる」がジンクスの中越。0-8で大敗したが、今季に関してはそのジンクスもまったく的外れだった。 コーチ時代も含めチームを率いて7年目の本田監督にとっては真価を問われる今季だった。
 先発投手はこの日も背番号10をつけた左腕、小林弘明(2年)がマウンドに上がった。後攻めの中越は、初回、1番小林央人(2年)が左前打。送りバント1死。四球で前日の6番から4番に打順を上げた"中越の伴宙太"こと星涼太(2年)の適時左前打でまず1点。5番、渕岡祐也(2年)の右前打でさらに1点を加点。7番、伊藤太洋(2年)のスクイズで3点目といつになくテンションの高さを見せつけた中越だった。
 2回表には、2死二塁の場面で星が今度は適時右中間安打を放ち1点を加点した。先発した小林は球は走っていたものの高めの変化球を狙われ4回3分の2を投げたところでエース東條将樹(2年)にスイッチ。 5回に1失点、7回には押し出しで1点差まで新潟に詰めよられたが最後は一塁、星のミットにしっかりと球が収まり試合終了。ようやく6年ぶりの県チャンピオンの座に返り咲いた。「今日は、星の活躍がカギだと思い4番に上げました。すべては星に託しました」という日焼けした本田監督の顔に「初のセンバツ出場をゲットするぞ!」という激しい闘志があふれていた。