ながおかドキドキ通信

   52年の歴史に幕
     〜さようなら大和長岡店〜

(午後6時の閉店後、集まった買い物客にお別れのあいさつをする谷内大和長岡店長)
  1958年(昭33)の開店以来、長岡市を中心とする中越地方の消費者文化のメーンだった大和長岡店が25日、52年の歴史に幕を降ろした。
 予定の閉店時間からやや遅れた午後6時10分、谷内健店長以下、同店で働く従業員が店先に待ち構える市民約500人の前に姿を現した。「52年間、長岡を中心とする中越地方の皆様には本当にお世話になりました。こうなったのも我々の努力が足りなかったせいです。本当に申し訳ありませんでした」と谷内店長以下が深々と頭を下げると「そんなことはない。ありがとう」と閉店を惜しむ市民からねぎらいの言葉が寄せられた。
 一時は長岡市内に6店舗がシノギを削った百貨店。同店の閉店で長岡市内からデハートは1店舗も無くなった。ジェットコースターなどの遊園地、夏には生バンドの演奏のあるビアガーデンと長岡でデパートは時代の先端を疾走していた。
 大和長岡店の隆盛とともに育った60代の夫婦は「今日で閉店なので昨日、買い物をしました。長岡店は黒字だと聞いていたんですがが・・・」と寂しさは隠せない様子だった。
 同店に店員一期生として入店。皇族の接待役も勤めたという元女性店員は閉店のシャッターが下ろされた後、同店に勤務したことのあるOGら約10人とともに社歌ともいうべき「大和店歌」(詞 野原正作、曲 安藤芳亮)を合唱。花冷えの夕刻、青春時代の一頁を過ごした店舗に別れを告げていた。

(閉店を前に記念撮影をする市民)