ながおかドキドキ通信


 オイラにもいわせろ!
   「仕分け作業」にモノ申す
 先日、現政権の民主党が導入した、これまでの霞ヶ関の奥で行われていた予算折衝を公開の場とする「仕分け作業」の政治ショーが閉幕した。テレビなどで見ている分には結構オモロかった。ただ予算を要求する官僚側もそれを仕分けする仕分け人側も現場を知らないなと感じた。
 オイラは、これでも元スポーツ記者でこれまでスポーツの現場に何千回とと立ち会って来た。マイナス30度のスキー取材から真夏の甲子園まで1年間でその温度差約60度という3K職場だった。だからこそ選手らのおかれている環境は誰よりも理解しているつもりだ。
 仕分け作業を見ていて感じたのは「アァこの人たちは選ばれた人たちなんだ」と思ったことだ。予算を要求する官僚側はともかくとして仕分け人側だった。あの人たちの学歴を参照してもらいたい。ほとんどの人たちが最高学府の一流大学卒なのだ。間違っても元フリーターやニートといわれる人は入っていない。そんな両者ともスポーツ現場など分かりっこないかも知れない。
 日本という国は、スポーツといえば明治時代から現在までそのほとんどは学校体育に依存している。そうした現状からかスポーツなど勉強の邪魔になると思って親しんでこなかったであろうと思われる「選ばれた人たち」の頭の中には、スポーツなど体がでかくて、あんまり知恵の回らない人間が親しむ、ていのいい遊びだと思っているフシがあることだ。だからこそ平気で文部科学省が要求しているスポーツ事業予算を削るという愚かな行為におよんだのだ。
 よく考えてもらいたい。五輪で金メダルを獲得した人たちのことを。仮にの話だが、彼らはスポーツが好きだからといって五輪の1年前にスポーツを始めたただろうか・・・。こんなオイラも人並みに父親として2人の子どもを育てた。そして「健全な肉体には健全な精神が宿る」を実践した。おかげで娘は水泳選手としてインターハイに3回出場。息子は高校球児として憧れの甲子園にも出場できた。その2人の子どもたちがスポーツに親しみ始めたのはほぼ幼稚園児となった頃だった。つまり五輪選手となって金メダルを獲得するまでになるには少なくとも約10〜15年を費やしている。その間、一体、誰が彼らを育てたかといえば、それは最大のスポンサーは親なのだ。
 一例を紹介しょう。新潟県でトップのスキー選手はイコール全国でトップのスキー選手なのだ。そうした選手はシーズンインからオフまでわずか約5カ月間に200万円位は出費している。中学、高校の全国でトップを張っていたスキー選手の家庭は、両親が公務員だった。その両親は、冬のボーナスが出ると片方のボーナスは決して使わず、その選手のために貯えておいたという。こうした現実を知ってか知らずかキツネみたいな目つきで頭のわるそうな議員女史がエラそうにテレビでまことしやかにスポーツ事業予算をいとも簡単に「廃止」などという姿に「フザケルな!」と叫びたくなるのはオイラだけではないはハズだ。