ながおかドキドキ通信


  B級グルメ「洋風カツ丼」が長岡を救う

(デミグラソースのかかった【レストラン越】の洋風カツ丼。750円)
 先日、オイラの開設しているブログに九州の女性の日記が「おとなり日記」で貼りついていた。物好きな日記もあるものだと思って、その日記を開いたら「長岡には洋風カツ丼があるらしい・・・」というような日記だった。何を今さら洋風カツ丼だと思った。よく読むと全国的には珍しく昨今、流行のB級グルメなんだそうだ。
 B級グルメについては田村秀(たむら・しげる)新潟大法学部教授が「B級グルメが地方を救う」(08年、集英社新書)を著しているほど今やかくれたブームらしい。田村教授の同著では宇都宮の餃子や富士宮の焼きそばなどがご当地独特の味や中に入っている具まで事細かに紹介されている。残念ながら長岡が発祥の洋風カツ丼は紹介されていない。
 同品は、今はもう廃業した「小松パーラー」=殿町3の主人が考案したといわれている。オイラが高校生だった頃、デートではパーラーに入ってその当時、流行っていた食べ物、例えばスパゲッティナポリタンやミートソースとともに洋風カツ丼を食べるのがイカしていた。
 九州から届いた、おとなり日記で洋風カツ丼という名を目にした時「ナヌ、洋風カツ丼。そんなもの何が珍しいのだ」と思ったりもした。ご飯の上に薄切りの長さ約15㌢位のトンカツをのせてその上にソースをかけただけ。あとは皿の中にトマトだのキャベツがのかっている代物。和風と比較すると何だか手の込んでない軽はくな食べ物だと感じていた。
 そんな長岡発祥の食べ物を地域おこしに活用しようと「NPO法人復興支援ネットワーク・フェニックス」がB級グルメの洋風カツ丼を全国に向けて情報発信した。9月にこの企画を立ち上げた時は旧長岡市内で11の店だったが、今では味、価格も750円〜1,080円とそれぞれだが25店舗(10月末現在)で食べられるまでに流行っている。
 約40年ぶりに食べた洋風カツ丼。トンカツにかけられたデミグラソースの甘酸っぱい味が浸って、もうレトロとなった昭和という時代に育ったオイラの青春がよみがえって来たようだった。
 【問い合わせ】℡0258(36)2537、NPO法人復興支援ネットワーク・フェニックス。