ながおかドキドキ通信


  中越タスキをつないで46位
     全国選抜招待高校駅伝弥彦大会

(1走、長谷川【後】が2走、高橋にタスキをリレーする中越)
春風の蒲原平野を疾走する第18回全国選抜招待高校駅伝弥彦大会が27日、男子は佐久長聖(長野)など招待校9チームを含む69チーム。女子は26チームが出場して弥彦村陸上競技場をスタート、ゴールに男子は7区間42・195㌔、女子は5区間21・0975㌔に健脚を競った。昨年の大会では不名誉なブービーを記録した中越は万全ではないものの7選手をそろえタスキをつないで完走。2時間26分24秒で46位。女子は長岡勢では長岡大手が20位だった。
 彼岸も過ぎたのに弥彦下ろしの風は春風というよりも時おり雪さえ舞う真冬の寒風だった。競技場スタンドで見守る中越の保護者らは順位はともかくどんな色のタスキで競技場に姿を見せるかかたずを飲んで見守った。
 前を走る十日町総合から約10㍍遅れてアンカー可児雄也(2年)が姿を現わした。小柄な体にはしっかりと黄色のタスキが風に揺れていた。歯ぐきから血をにじませながらゴールした可児。左手にはめた時計を見ながら「目標は17分30秒台で走りたかんだけど18分では・・・」とチョッピリ悔しさを見せた。昨年は、選手がそろわず後半は短距離の選手を起用して出場したものの不名誉なブービーで年末の都大路常連チームの伝統を汚してしまった。
 気温4度、弥彦下ろしの風は全区間でほぼ向かい風という悪コンディション。優勝した九州学院(熊本)でさえ2時間10分51秒という凡記録。そんなレースコンディションの中で中越は、5000㍍を15分台で走る大型ランナー関将吾(2年)を足の故障で欠いての苦しいレース展開を強いられた。「昨年の大会から比べれば大きな進歩。4月からは陸上が専門ではないがサッカーから転向した期待の新人ら4人が入部することが決まっている。秋に向けて楽しみな存在です」と就任3年目となる渡辺裕人監督(27)は釤駅伝の中越釤復活に密かに手ごたえ感じていた。
【男子順位】①九州学院(熊本)2時間10分51秒②佐久長聖(長野)2時間10分59秒③一関学院(岩手)2時間11分04秒④青森山田(青森)⑤柏日体(千葉)⑥世羅(広島)⑦田村(福島)⑧明成(宮城)
【女子順位】①田村(福島)1時間15分45秒②八王子(東京)1時間16分28秒③韮崎(山梨)1時間16分55秒④埼玉栄(埼玉)⑤茨城キリスト(茨城)⑥三条東(新潟)⑦金沢商(石川)⑧東農大三(埼玉)
  身も心も温めたトン汁

(弥彦中体育館前でふるまわれた無料のトン汁は大人気)
 スタート、ゴールの陸上競技場の上部には選手らの控え室と閉会式の行われた弥彦中体育館がある。その出口では「昨年から始めた」というトン汁が同村調理研究会のボランティアの女性らによって無料でふるまわれた。冬の国体、インターハイではよくお目にかかるサービスだが駅伝の大会では珍しい光景。男子のフィニッシュがちょうどお昼頃という時間帯。さらには真冬並みの寒さから無料のトン汁は全国から弥彦にやって来た選手、大会関係者らの心も温めていた。