ながおかドキドキ通信


    米百俵ゆかりの家で一人芝居
      130人が「土佐源氏」に魅入る

新潟市西蒲区(旧巻町)福井の佐藤家で一人芝居を演じる俳優の坂本長利】
  米百俵の故事で長岡市民にゆかりのある新潟市西蒲区(旧巻町)の福井にある佐藤家で8日、米百俵を送り出したといわれている座敷で俳優の坂本長利が演じる一人芝居「土佐源氏」が行われ県内外から観客約130人が旧庄屋屋敷で演じられた芝居に酔いしれた。
 坂本が演じる土佐源氏は、民俗学者故宮本常一が全国をフィールドワークして著した「忘れられた日本人」に収められている土佐(高知県)で聞き取り取材した話。かつては同県内で馬喰(牛馬の仲介人)だった人が目が見えなくなって老婆と二人で橋の下に暮らしている老人を宮本が訪ねて聞いた話を劇化したもの。
 坂本が演じる盲目の老人の話は、そのほとんどが生業としていた馬喰時代の痴話だが旧庄屋宅でローソクの灯りの中で80歳のベテラン俳優、坂本の名演技も奏功して釤忘れられた日本人釤をかもし出していた。はるばる岐阜県中津川市から来たという70歳代の女性は「坂本さんを知っているので新潟まで観に来ました。初めてですがよかったです」と感激していた。あす(9日)の午後7時からは、坂本1130回目の公演だったが主催者側では好評につき同公演を前に午後2時からの追加公演を決定した。入場料は3000円(全席自由)。【問い合わせ】090-2551-8514、斎藤文夫さん。