ながおかドキドキ通信


小説「光る砂漠」−夭折の詩人矢沢宰の生涯ー
    見附中放課後の教務室          
 朝のホームルームで松本の入院の話を聞いて放課後、教務室に渡辺先生をたずねたゆき。「先生、松本君はどこに入院したのですか」と聞く。「ゆきさんは松本君が入院したこと知らんかったの。松本君とゆきさんは仲良しだったので知っているとばっかし思ってたわ。松本君はね4日から本所にある嵐南病院に入院したんだって。先生も今日あたし見舞いに行こうかと思っていたの。松本君のことだっけ元気でいると思うけどね。ゆきさんも時間があったらお見舞いに行くといいがじゃないの。それよりゆきさんのお父さんの具合はどうなの・・・」と渡辺先生はゆきに聞いた。「あんまり具合良くなくて、近いうちに入院するみたいなんです」とさびしそうに話すゆき。「そういがあ。ゆきさんもお母さんを助けて大変らね。元気出して頑張るんだよ」とやさしくゆきをいたわる渡辺先生だった。「はい」と返事してトボトボと教務室を出て行くゆき。(続く)
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