ながおかドキドキ通信


        3月11日
春の海は今日もおだやかだ
あの日は高校の卒業式だった
仲良しのサブちゃんから「式が終わったら皆で飯食おう」とメールが届いていた
3月11日 午後2時46分 今まで体験したことのない地震が起きた
誰かが「津波が来る 山へ逃げろ」とさけんでいた
気がついたら小高い丘に立ち目の前には瓦礫の山となった町が広がっていた

父も母も大好きだったおばあちゃんも何処へいったか分からない
甲子園を目指したサブちゃんも行方知れず
住んでた家はもうなくなった犬のジョンもいない
私一人が生き残り津波で破壊された家の前にただ呆然と立っていた
おとうさん おかあさん おばあちゃんとさけんでも返事はない
私はどうすればいいの・・・
家族4人で暮らした楽しい日々がよみがえってくる
町を破壊し思い出までも奪った津波が憎い


私の宝物のアルバム
瓦礫とドロにまみれた家の中からようやく探し出した
父と母が私に注いでくれた愛情が伝わる一枚
大好きだったサブちゃんがバットを持っておどけている写真
「負けるな 頑張れよ」といってくれているようだ
泣いてばかりいられない
父と母おばあちゃん そしてサブちゃんの魂が宿るこの町
夕日が沈む静かな海を見てたら
この町でおばあちゃんになるまで生きて暮らしていこうという勇気がわいて来た
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