ながおかドキドキ通信


 地域再生のシンボルとなるか
山古志にやって来た3頭のアルパカ

(元気に草を食むジャッキーとドリーのメスのアルパカ)
あの忌まわしい中越地震から5年が過ぎた長岡市山古志地区に震災後の地域再生のカギとなるかもしれない3頭のアルパカがはるばるアメリカからやって来た。
 「地震で傷ついた山古志のお役にたてれば」というアメリカ・コロラド州在住の甲斐典子さん(58)が無償で提供したのが3頭(雌2、雄1)のアルパカだ。
 長岡市役所山古志支所の谷を挟んだ対面の油夫(ゆぶ)地区の柵の中で飼育されている3頭のアルパカはラクダ科で長い首とちょっと寸足らずの胴とユーモラスな姿。毛に覆われた顔の中からの愛くるしい目つきは早くも地元だけでなく「変わった動物」を一目見ようと訪れた人たちに愛嬌をふりまいている。
 南米産のアルパカは家畜の一種だったが現在は、長く伸びるその毛はセーターなどの高級素材として利用されている。「山古志には牛を飼育する習慣と糸を紡ぐ技術がある。これから繁殖させて将来、錦鯉、闘牛に続く三番目の産業資源にと考えてはいるが、何よりも今は人なつこさで地域のお年寄りに可愛がってもらえれば・・・」と青木勝同市役所山古志支所長(59)は、震災で傷ついた地域の人びとの心に浸る潤いをこのアルパカに託している。
 時おり「フェーン」と鳴く3頭の内で最高齢(5歳)で一番、活発なドリーのお腹の中にはすでに赤ちゃんが宿っていて新緑もまぶしい来年5月か6月頃には山古志産の新しい生命が誕生することとなっている。
 【問い合わせ】復興支援センター℡0258(59)2301>