ながおかドキドキ通信


 写真は「残すもの 伝えるモノ」
  「いきいきスポーツ写真」大賞の松原さん

(愛用のCANON EOS5Dを手に写真の楽しみを語る松原さん)
  記録的な寒波が訪れて久方ぶりの大雪の様相を帯びてきた長岡市内。今週末には市内のあちこちで屋根の雪下ろしをする市民の姿が見られることだろう。
 東京生まれで長岡在住20年。今年度の「いきいきスポーツ写真コンテスト」の大賞に輝いた松原浩さん(48)=長岡市北山は、そんな豪雪にも等しい今年の雪国の光景を「美しい」と感じとっている感性豊かな人だ。
 普段は長岡技術科学大学の准教授として材料の研究に没頭する毎日だ。「世界一微細なダイヤモンドを使って複合メッキ膜を作り摩擦を減らす。これは世界では誰もやっていない研究です」と胸をはる。大賞となった作品は昨年、10月、県営室内水泳競技場で行われた「県スプリント選手権」で男子のバタフライ選手の力泳の一瞬を捉えた「豪泳」。理系の大学の先生らしく計算つくされた作品だ。「息子が大手高の水泳部に所属していて保護者としてギャラリーの最前席で撮影しました」。
 写真を撮りはじめて5年だがデジカメならではの多機能を駆使したこれまでの作品は群を抜いている。目の前の光景を眼で見た明暗の差を如実に写真で表現し映像化する「High Dynamic Range rendering(HDR)」の作品は限りなく撮影する人間が捉えた光景に近い映像を表現している。その作品は5年前からJA越後おぢや農業協同組合のカレンダーに採用されている。「おそらくこの技術を使って製作されたカレンダーは、他にはないでしょう」と自信いぱいの松原さんだ。
 19日、長岡グランドホテルで行われる表彰式では「今度は、妻が僕のカメラを持って表彰式の1コマを撮ってくれることになっています」とうれしそうだった。