ながおかドキドキ通信


  小説「光る砂漠」ー夭折の詩人矢澤宰の生涯ー
       見附中、朝の教務室
 朝の慌しい教務室。そこに一本の電話がかかってくる。電話に出た男性教師「渡辺先生、電話ですよ」。「はあい」と電話をとった渡辺先生。「はい渡辺です。ああ松本君のお母さんですか。松本君その後、具合はどうですか。ええ!そうですか・・・。分かりました。校長に連絡してすぐ行きます」という渡辺先生の声。あまりに驚いた渡辺の声に教務室内の教師らは電話の内容がただならぬ事態であることを悟る。どうしていいか分からずトボトボと校長席に向かって歩く渡辺。校長も何かあったと悟って席を立ち渡辺に近寄って来る。「渡辺先生、渡辺先生!何かあったのですかいの」「はい。今、松本の母から電話があって松本が今朝、病院で自殺したということでした」と力なく校長に報告する渡辺。「ええ!自殺!」と驚きの声を上げる校長。その声を聞いて教務室内に緊張が走る。「ともかく朝のホームルームが終えたらすぐに松本の家に行って事情を聞いてきてくんなせ。それから今は受験を控えて子供らも大変な時期らっけくれぐれも生徒に動揺を与えんようにのう。頼みましたで」という校長。「はあ、わかりました・・・」とどうしていいか分からない様子の渡辺先生だった。http://www.h7.dion.ne.jp/~kousya/
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